三月末、ギリギリ冬期といえるタイミングで西穂高へ。
今期は多分ラストの冬山。
締めくくりを初の冬期北アルプスで飾ろうと遠出。
ロープウェイを使ったうえでのテント一泊という余裕スケジュールでベストハイクを狙う。
同行は山登りを一緒に始めた仲間KB。
まずは朝一、新穂高ロープウェイの始発にて標高2156mまで上昇。
そこから約一時間歩いて西穂山荘に到着。
テントを張って昼食後、独標まで偵察へ
気温は高く、風もない最高の天気。
途中、前方にアイゼン、ピッケル無しの観光客と思われる外国人を発見。
危ないなと思いつつ、独標手前で追いつき写真を撮ってあげてストックを貸すからこのまま帰るようにと、ストックは山荘の我々のテント前に刺しておいてくれと話すが固辞される。
20代のドイツ人の若者のようだ。
片言の英語で談笑しながらの休憩後、それではそろそろ我々は先へと、ストックをしまいピッケル装備に変更。
独標へと登攀開始。
しかし、ここで引き返すはずの彼がその後をついて来る。
ダメだ、危ないと伝えても止めない。
周りの登山者も加わり必死で止める。
かなり語気を強めてやっと彼は諦めた。
登るのはもしかしてなんとかなったかもしれない。
しかし彼の町歩き用のブーツでは下りで100%滑落するだろう。
時間は午後を廻り、上がった気温で緩んだ雪にビビりながら独標到着。
この先、ピラミッドピーク、チャンピオンピークと難関を超えて西穂高本峰へと続く。
明日行けるのだろうか?
テントに戻ると雪上にドイツ人の彼からのメッセージが。
気持ちが伝わった気がして嬉しくなった
山登りであろうとなんだろうと趣味なんて命があってこそなんだ。
そしてそれは自分自身にも言える事。
もう一度言い聞かせて慣れからくる慢心を振り払う。
夕食は冬期登山の鉄板の鍋。今回は鶏肉をいれた白湯鍋に鍋用ラーメンとお餅で温まって就寝。
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